子どもに辛い思いをさせたくないから?
当たり前ではありますが、親は子どもより先に様々な経験をしてきました。
自分が歩んできて、よかった経験、失敗した経験などたくさんあると思います。
その経験を子どもたちにも重ね合わせて、自分と同じ失敗はさせないように、辛い想いはさせたくないと願います。

そして、自分がよかった選択、経験はぜひさせたいと思います。
このことが、親の経験に基づいたレールを敷いてしまうということではないかと考えます。
または、自分には全くできなかった夢、叶わなかった夢を、自分ができなかったからこそ、
子どもにはぜひさせたいと思われる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
そして、親のその想いが強くなりすぎると子どもは大変です。
このレールの上を歩いていれば将来安心。
逆に、このレールから少しでも外れてしまうと社会に出た時に通用しない。
そのような考えになってしまうのではないでしょうか。
親としても子どもの将来は未知の世界です。
不安や心配も多く、何かにすがっていたい気持ちがあるかもしれません。
でも、時代は刻々と移り変わっています。
私たちの時代に当たり前だったことは、今では古い考えであることも多々あります。
いかに柔軟にこの時代の流れに乗れるか?
いかに困難な状況でも生き抜く力があるか?
その点が、これからの時代を生きていく子どもたちにとっては大切になってきます。
レールとは、親の経験における価値観であり、その価値観が子どもにも当てはまるとは言い切れないのです。
そのレールに乗って子どもが進んでくれることは、親にとってもある意味将来の予測ができて安心なのかもしれません。
でも、前述したように、子どもの想いとかけ離れている場合、そのレールはとても子どもにとってしんどいものとなります。
その点においても、親と子どもは別人格であることを認識することはとても大切になってきます。