過度なストレスの弊害
慢性的なストレスは心身にどんな反応を起こすのでしょうか。
まず体に対しては交感神経が優位になりすぎた状態が現れます。
緊張が高まるため、頭痛、目の痛み、耳鳴り、口の渇き、味覚障害、首の痛み、息苦しさ、吐き気、
下痢や便秘、皮膚のかゆみ、多汗、手足のしびれ、だるさ、めまい、ふらつき、眠気などの、あらゆる症状が起こります。
精神的には、気分の落ち込み、楽しさを感じない、集中力の低下、ミスが増える、やる気が起きない、
わけもなく悲しい、寂しい、ささいなことが不安になる、イライラする、絶望感、無力感、自分の価値が感じられない、
死にたいと思うようになるなど、ネガティブな感情を引き起こします。

続くと起こること
ストレスが続くと自制心が利かなくなる。
不安や恐怖を感じやすくなる。ということは、それに伴う感情も制御しにくくなるということ。
体に今は危険な状況だ、という指令が出たままになっているので、恐怖、不安、怒り、悲しみ、ねたみ、自信喪失、落ち込み、
といったネガティブな感情が現れやすくなります。
神経伝達物質やホルモンが関係していることがわかっているため、
現在の抗不安薬、向精神薬などはその物質をコントロールすることがその主な作用です。
そういった意味で、薬は一時的には有効に働くかもしれません。
ですが、実際には体はとてもよくできていて、本来、ホメオスタシス(恒常性)という素晴らしい機能を持っています。
生体内部の環境を一定の状態に保ち続けようとする機能です。
ですから、外から補うことは、体内での大切な機能の邪魔になり回復しにくくなることもあるのです。
結果、薬からの離脱に長い時間を要することも少なくありません。
緊急時を除き、できるだけ薬に頼りすぎない方法で対処していくことが大切です。